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アクロマティック ダブレットは、焦点距離が正と負の屈折率の異なる二枚のレンズを近接もしくは接着したレンズです。二枚の構成レンズは、十分離れた二つの決まった波長で色収差が相殺されるように選ばれます。通常選ばれるのは、赤の領域と青の領域の波長です。その中間と中間近辺の波長では、焦点距離は設計値から若干ズレます。このズレは大抵の用途では無視できるほど小さく、可視光全域で焦点距離が一定と見做すことができます。比較として、BK7の単レンズによる同じ赤と青の波長の間の焦点距離の差は、一般的にアクロマートの30倍から40倍ほどあります。
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正のアクロマティック ダブレットは、通常、正の低屈折率(クラウン)レンズと負の高屈折率(フリント)
レンズを組み合わせています。アクロマートを無限大の共役比で使用する場合は、クラウン側の曲率のきつい面を無限遠共役側に向け、
フリントの曲率の緩やかな面を集光側に向けます。無限遠共役側の面が外界に露出して頻繁に拭く必要があることがよくありますが、
その材質が硬質でヤケの生じにくいクラウンガラスであることは好都合です。
CVI メレスグリオのアクロマートは、無限大の共役比の時にアッベの正弦条件をほぼ満たします。
つまり、このレンズは球面収差もコマ収差もほとんどゼロです。それ故、アクロマートは、可視域のどの単一波長の用途でも、
単レンズに比べて遥かに優れています。特に、低パワーのレーザービームを扱うのに打ってつけです。
球面収差が無いと云うことは、焦点距離が開口径に依らないことを意味します。
単レンズの場合、開口径が変わると集光点位置がかなり変化しますが、コンピュータ最適化アクロマートなら、そういうことはありません。
コマが無いと云うことは光軸外の特性が、単レンズより遥かに優れていることを意味します。
単レンズの場合、ビーム入射角が2.5゜では最良の条件でも0゜の時の4.5倍のスポットサイズになるのに比べ、
最適化球面アクロマートは、半画角2.5゜の視野全体で均一な特性が保たれます。
コンピュータ最適化アクロマートの選び方
CVI メレスグリオは、現在2種類のアクロマートを扱っています。両方とも、仕様通りの高性能のレンズに仕上がるよう、
製造時にマスターテスト プレートを用いての干渉法によりレンズ面のパワーとイレギュラリティーをチェックされており、
またどの口径のレンズでも偏芯公差がきつく設定されています。球面収差が高度に補正されているため、
焦点と主点の位置は正確に決まっていてF値に依存しません。
ですから、装置に組み込む場合でも、設計通りの位置にレンズを据えつけるだけで、ほとんどアラインメントしなくても所期の性能が出ます。
LAOシリーズは、一般用途向けの結像用レンズで、種々の焦点距離と口径のものがあります。
その内のいくつかのアクロマートの焦点距離は、マッチングの取れたメニスカスレンズと組み合わせることで、
光学性能を保ったままで相当に縮めることができます。
LALコンピュータ最適化球面アクロマートは、レーザービームの操作と集光の用途に特別に設計されたレンズです。
LAOシリーズとは若干異なる最適化をしています。LALの製造公差は極めて厳しく、20-10のスクラッチ&ディグという素晴らしい表面品位を誇ります。
レーザー以外の用途でも、LAOレンズより高度の特性を出したいときに、LALが使える場合があります。
アクロマートを選ぶ上でのご質問がありましたら、遠慮無くメレスグリオにご相談下さい。
精密最適化アクロマート シリーズの波長無依存性
下のグラフは、0.3μmから1.1μmの間の波長範囲での精密最適化アクロマート(01 LAO 123)の焦点距離の変化を示します。
このアクロマートの546.1 nmの波長での焦点距離の公称値は100 mmです。3つの設計波長の内の一番短い波長と長い波長の焦点距離はほぼ等しくて、
真ん中の波長の焦点距離とは2千分の1ほど異なることが、図から判ります。
ここでは、色消し条件を若干犠牲にすることで単色光での収差を改善して、全体として優れたアクロマティックレンズに仕上げています。
焦点距離の一定性を過度に求めれば、レンズの全体的な特性を損なう結果になってしまいます。
CVI メレスグリオのアクロマートが優れた結像特性を持つので、可視以外の波長にも使いたい場合があります。
「Nd:YAGレーザーの波長(1.064μm)では、焦点距離は公称値からどれだけズレるか?」といったような質問をよく頂きますが、
ズレ量は記載の緑色の時の公称値の0.58%から0.94%の間です。値のばらつくのは、シリーズの中で幾種類かの硝材が使われているためです。
同じ波長変化で、BFL(レンズ バック)と後側主点位置も、緑の時の公称値に比べ、0.5%から1.0%程度ズレます。

01 LAP 123 アクロマートの有効焦点距離(EFL)の波長依存性(計算値)
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