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金属膜NDフィルターについて

ND フィルターは、放射照度比の広い範囲にわたって、波長にほとんど関係なく、ビームを減衰したり分岐したり結合したりします。 ND フィルターセットを上手に選択することで、光の減衰または制御が正確になえるので、広い用途が見いだせます。 例えば、強い入射光の強度を、測光計や放射計の最適光量範囲までND フィルターで減衰させて、正確に測定する用途にも使えます。
メレスグリオのND フィルターは、光学的及び機械的な厳しいテストに合格したものばかりです。 フィルターセットも個別のものも、何時でも在庫から出荷できます。メレスグリオでは、標準品でも特注品フィルターでも、 お客様のニーズに合わせて、何なりとお手伝いいたします。
光学濃度(D)は、次式のように透過率(T)の逆数の10 を底とする対数で定義されます。

D =log (1/T)または、T =10−D

光学濃度は、電子工学で使われるデシベルの定義に類似しています。 ND フィルターの組み合わせの光学濃度は、出射光の方向でフィルター間の多重反射の影響が無視できる場合には、加算的になります。 透過率の逆数(1/T)は、不透明度と呼ばれます。また、相対光学濃度Drという言葉もよく使われますが、 これはコートされた基板の光学濃度Dとコート無しの基板の光学濃度D0 との差のことです。

Dr =D −D0 またはD =Dr +Do

Do は、屈折率nを用いて次式で与えられます。

Do = 2 log {(n + 1)2 / 4n }

550 nm におけるDo の値は、BK7 で約0.0376 、フューズドシリカで約0.0309 です。 メレスグリオの円形ウェッジNDフィルターに添付される個々のミクロデンシトメーターの測定グラフは、 絶対光学濃度Dではなく相対光学濃度Drの値を示します。
その理由は、ウェッジフィルターを使う用途では、フィルターの有無による焦点位置や収差の変化を避けたい場合が多いので、 何もない状態 D =0.0 ではなくブランクのフィルターを基準にした光学濃度差を測定する方が実際的で有用だからです。
透過率と濃度の値は、反射率の値と同様、狭角(鏡面反射または真直光線の値)あるいは広い視野角(拡散または半球内の値)のどちらかでの値を指します。 半球内の値の測定値には直進光成分と散乱光成分の両方を含みます。メレスグリオのNDフィルターでは、濃度と相対濃度の値として、 外部透過率に基づく直進光成分の値を採っています。
(感覚の大きさは刺激の対数値に比例するという、視覚にも一例として当てはまる)ビアーとフェフナーの法則に則り、透過率そのものよりも、 その(逆数の)対数値の光学濃度のほうが、昔から馴染み易く使われてきました。光学濃度自身は無次元の量ですが、例えば「0.5濃度単位」 または単に「0.5の濃度」を、「0.5 D 」と表記する場合もあります。
ND フィルターを2 枚以上重ねて、1 枚だけでは無理な透過率もしくは濃度の値を実現することもできます。 重ね合わせる際、フィルター間の多重反射成分光が目的の方向に向かわなければ、全体の透過率は乗算的で、光学濃度は加算的になります。
2 枚のND フィルターのいろいろな組み合わせで55 種の異なる光学濃度値が実現できます。

金属膜NDフィルター

メレスグリオのND フィルターは、全てBK7 のA 級ファインアニールドガラスか光学品位の合成フューズドシリカで造られています。 真空蒸着法により基板の上に数種類の金属の合金薄膜を蒸着しています。 この合金薄膜のスペクトル濃度曲線は、大抵の単金属薄膜よりも、フラットな部分の波長範囲が一層広くなっています。 基板は均質で、透過率も一様で、表面仕上げが良好、(合成フューズドシリカ基板の場合)優れた紫外線透過率を有します。
基板は、散乱を抑えるためにピッチ研磨されています。 NDフィルターは、フューズドシリカ製で200-2500 nm 、BK7 製で350 - 2500 nm の波長範囲で使用できます。金属薄膜の光反射と吸収作用により、ND フィルターの役割を果します。

強い入射光の場合は、金属膜の面を入射側に向けて、光吸収による基板温度の上昇をできるだけ小さくします。 ND フィルターの合金膜は、強い耐蝕性を有し、常温では劣化が起こりません。合金膜は基板にしっかり付着しており、 −73℃から+150℃の温度範囲で、湿気や大抵の溶剤に安定です。但し、高温下では合金膜は酸化されて透過率が高めに変化しますので、 ND フィルターを高温に晒さないで下さい。同じ理由でこのフィルターは、高出力のパルスレーザー用には不向きです。

吸収タイプのND フィルター

吸収タイプのND フィルターは、金属膜ND フィルターと同等の機能を有する製品です。 フィルターの減衰率は、材質と厚みにより決まります。溶融したガラスごとに差異があるため、 硝材と厚みを調整して仕様の光学濃度を得ています。このフィルターは吸収タイプのため、低パワーのレーザーにのみお勧めします。

フィルターセットの内容

個々のフィルターは、検査済みで、分光光度計による光学濃度(D)の特性グラフが添付されます。円形ND ウェッジには、 ミクロデンシトメーターによる特性グラフが添付されます。適用波長域は、 合成フューズドシリカ基板で200 - 700 nm 、BK7 の基板で350 - 700 nm です。 700 nm 以上の2.5 μm の赤外域までの実測グラフも、特別扱いで提供可能です。 セットには、フィルターと同じ材料と厚みのブランク(無コート)基板が含まれます。 このブランクは、フィルターの代わりに装着して、光学系のアライメントと焦点合わせをするのに重宝です。
個々のND フィルターは、本のような丈夫な装丁のバインダーに綴込まれています。 バインダーの中の透明プラスチックのページには、光学濃度の特性曲線が挟まれており、 そのままでよく見えるようになっていますが、必要に応じて簡単に取り出すこともできます。 また、ページにはフィルターを入れるポケットも付いています。 個々のフィルターとそのグラフには、550 nm での光学濃度の名目値が記入されています。

ND フィルターのマウント
07 HFR シリーズのフィルターホルダは、ND フィルターを重ねて使用する際に便利な製品です。
  • 07 HFR 001 は、25 mm までの円形または正方形のフィルターを、4 枚保持します
  • 07 HFR 003 は、50 mm までの円形または正方形のフィルターを、4 枚保持します



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