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高エネルギーレーザー用光学部品の選択

レーザー損傷しきい値
レーザーによる損傷に対する光学部品の耐性は、照射光のパワー密度の値であるレーザー損傷しきい値として示されます。
レーザーによる損傷が生ずる基本的メカニズムとして、下記の3つが知られています。
・電子雪崩
これは最も一般的なレーザーによる損傷のプロセスであり、誘電体の表面に付着、もしくは誘電体との境界面に閉じ込められた水などの不純物分子のイオン化により引き起こされます。
パルスレーザーの非常に高い光子光束は、マルチフォトンイオン化現象として知られるプロセスを純粋な誘電体の内部でも引き起こす可能性があります。
・ブリリュアン散乱
まれに起こる現象であり、音波が増幅されることにより生ずる機械的損傷です。
・熱による損傷
光学材料内の含有物がエネルギーを吸収することにより発生する熱破砕現象ですが、高品質の光学材料においてはほとんど発生することはありません。
これらの現象のほか、スクラッチ&ディグのような研磨面の欠損により反射波や回折波内で干渉が起こり、それらが強まる部分において生ずる強力な電場が損傷を引き起こすこともあります。

コーティング付き光学部品の選択
特定の光学部品に、単一波長で入射角度を狭い範囲に限定して設計されたコーティングを施した場合、非常に高いレーザー損傷しきい値と、最良の反射率もしくは透過率が得られます。
柔軟性が求められるアプリケーションにおいては、特性をわずかに妥協することにより波長範囲と入射角度の広いものを得ることができます。
垂直入射でない場合の誘電体コーティングでは、s- 偏光成分の反射率がp- 偏光成分より高くなることに注意が必要です。本カタログでは、下記の式で求められる平均反射率を明記しています。
波長が短くなるほどレーザーのパルスプロファイルによる損傷しきい値が減少するため、短波長成分を反射し長波長成分を透過させることを行ないます。

コーティングの耐久性
メレスグリオの標準コーティングは、高エネルギーレーザーに対して使用するための試験と検査がなされています。
・超硬コーティング

ここに掲げるコーティングは、ほとんどが超硬コーティングに分類され、ハフニアやジルコニアのような耐食製の酸化物を用いています。これらのコーティングは高温で蒸着され、通常は施された基板よりも硬質となります。
・耐久コーティング
耐久コーティングの酸化皮膜には、MIL 規格に規定される機械的硬度が備わっていませんが、注意をすれば洗浄を行なうことができます。
・低分散コーティング
低分散コーティングは、超短パルスレーザー用に特別に設計されています。低分散コーティングは、全て硬質タイプとなっています。

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