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波長選択
多くのレーザーは、2 つ以上の波長を発振することができます。
アルゴンやクリプトンレーザーは、紫外から近赤外までの範囲の波長を個々に発振します。
色素レーザーでは、特定の色素の蛍光バンド幅によって決まる波長範囲において、連続的に可変することが可能です(一般的に150 nm 程度)。
アレキサンドライトやチタンサファイアレーザーは、特定の波長領域において連続的に可変させることができます。
波長可変レーザーには、可変する範囲全体をカバーする広帯域のコーティングがキャビティミラーに施されている必要があり、
またキャビティミラーは不要な波長を阻止するための波長選択用光学素子に置き換える必要があります。
波長可変機構としては、リトロープリズム、回折格子、そして複屈折フィルターの3 種類が一般的に使用されます。
図16 に示すリトロープリズムと分散プリズムが、不連続の波長を発振するガスレーザーには広く用いられています。
もっともシンプルな形態である30° 、60° 、90°の角を持つリトロープリズムは、60°の角に相対する面に広帯域高反射コーティングが施されています。
プリズムは必要な波長が元の光軸に反射する方向に位置決めされ、他の波長は軸外に消散します。
このプリズムを回転させることにより元の光軸方向に戻る波長が変化します。
レーザーのアプリケーションによっては高反射ミラーがプリズムに置き換えられ、
プリズムに入射されるビームが正確にブリュースター角となり内部キャビティのロスが最小となるようにプリズムの角度が変更されます
(通常は34° 、56° 、および90°)。
接近した発振ラインを分離するために高い分散が必要とされるハイパワーレーザーにおいては、
リトロープリズムの代わりに高反射ミラーと分散プリズムを使用します。
分散プリズムよりも高い分散を必要とするレーザーシステムには、グレーティングが用いられます。
複屈折フィルターは、グレーティングを用いた場合よりもロスがかなり低い事から、
連続可変の色素レーザーやチタンサファイアレーザーに一般的に用いられています。
このフィルターは薄い水晶で作られており、その高速軸の方向がプレートの面に対して位置決めされています。
レーザービームの光路上にブリュースター角で置かれたフィルターは、
レーザー媒質のゲインカーブよりも広いフリースペクトルレンジを持つエタロンのように機能します。
フィルターをその面の垂直軸に対して回転させることにより、レーザーがチューニングされます。
フィルターにはコーティングが無く、ブリュースター角で置く(それにより直線偏光レーザーである)事から、
透過バンドのピークにおけるキャビティ固有の反射ロスがありません。
1 枚のフィルターではグレーティングのような狭帯域の効果はありませんが、
より小さなフリースペクトルレンジを持つ複数のフィルターを積層することにより性能を上げることができます。

図16 リトロープリズムを使用した単一波長の選択
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