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スペクトルアナライザの原理-1
ファブリペロスペクトルアナライザ
ファブリペロ干渉計は非常に狭いライン幅を生成するフィルタとして用いることができ、
またスペクトルを詳細に分析するディテクタとして使用することができます。
この透過バンド幅は、通常5 ×10−5から10−1cm−1(1.5 MHz 〜3 GHz )
の範囲です。
キャビティ(共振器)の間隔を物理的に調整することにより、
この透過バンド幅は正確にスペクトルに同調するように小さな波長範囲をスキャンさせる事ができます。
この干渉計を基本とする光スペクトルアナライザは、比較的狭いスペクトル範囲のための非常に分解能の高い分光計と見なすことができます。
ファブリペロ干渉計の原理
ファブリペロ干渉計は、多重反射されたビームの干渉を用いたシンプルなデバイスです。
図19 は、ファブリペロキャビティの構造図を表しています。

図19 ファブリペロ干渉計の構造
入射光は、キャビティの境界であるコーティングが施された面の間で繰返し反射します。
透過した各々の波面は、偶数回反射されます(0 、2 、4 、・・・)。
この時現れる波面間に位相差が無い場合には、これらの波面の干渉により透過が最大となります。
これは、以下の式のように光路差が波長の整数倍である時に起こります。
ここで、
m は整数であり、しばしば次数と呼ばれ、top は光学的厚さ、
θは入射角、δは反射による位相の変化であり、ほとんどの場合に無視する事ができる定数項です。
他の波長においては透過波面の干渉が打ち消され、透過強度がゼロまで減少します
(ほとんどもしくは全ての光は光源側に戻ります)。
透過ピークは、ミラー表面の反射率を高める事により非常にシャープとなります。
基本的なファブリペロ干渉計の透過率曲線を図20 に示します。透過ピークの半値全幅(FWHM )
と連続するピークの間隔との比を、フィネスと呼びます。

図20 ファブリペロ干渉計のフリースペクトルレンジ(FSR )を示す透過パターン
高い反射率は、高いフィネスまたは高い分解能を生み出します。
あるファブリペロ干渉計は、ガラスやフューズドシリカのような材質で作られていますが、
温度安定性の理由からフューズドシリカが好まれます。
このような干渉計は特定の入射角や温度に合わせてミラーの間隔が固定されており、
波長に対する透過率は変化しません。
しかしながらほとんどのファブリペロ干渉計においては空気が高反射リフレクター間の媒質であり、
従って光学的な厚さtop と物理的な厚さd とは等しくなります。
このエアーギャップは、1 mm の数分の1 から数cm までの値をとります。
もしこのギャップをある方法を用いてわずかに変化させた場合には、
ファブリペロの透過ピークは波長との相関関係を持ちながらシフトします。
ミラーの間隔を変化させるには、通常ピエゾ素子のスペーサにランプ電圧を印加します。
この時、透過ピークはFSR (フリースペクトルレンジ:隣接する透過ピーク間の周波数間隔)の範囲内をシフトします。
干渉計キャビティ内でビームが多重反射し、出射側の面において同位相となった時にピークが発生します。
反射ごとに起こる1 %未満の透過は透過ピークとして強められ、シリコンまたはゲルマニウムディテクタにより検知されます。
ファブリペロ干渉計の設計は、ミラーの間隔をいかにコントロールするかというシンプルな必要条件しだいで決まります。
この干渉計は、ほんのわずかな熱的または機械的な狂いであってもミラーの平行度に影響を及ぼし、
従って干渉パターンが崩れてしまいます。
機器の安定性と信頼性を得るためには、設計と製造に細心の注意をはらうことが必要です。
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