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プリズムについて
Prisms

 プリズムは、光学材料のブロックで、側面の研磨された平面同士が正確に決められた角度をなすように造られたものです。プリズムは、光学系のなかで光束を曲げたり逸らしたりするのに使われます。プリズムで、像の逆転や回転、光の波長(色)分散、偏光成分の分離等ができます。

プリズムの向き  
 プリズムの向きにより、光ビームや像に与える影響の度合いが異なります。

 観察者がプリズムを通して物体を見ると、虚像が見えます(図 1 を参照)。この虚像は、元の物体と場所が離れている場合もありますし、ダブプリズムのように元の物体と重なる場合もあります。さらに、像の向きが元の物体の向きと異なる場合があり、図中の直角プリズムでは、左右が逆転します。

 システムの中に結像光学系が組み込まれている場合に限り、実像が形成されます(図 2 を参照)。結像光学系の無い場合は、像は虚像になります。虚像の向きは、図に示された実像の向きと同じですが、プリズムを通して物体の方を見るときにのみ観察することができます。

プリズムによる収差  
 収束もしくは発散ビームがプリズムを通ると収差が発生します。平行もしくはそれに近いビームの場合は、プリズムによる収差発生量が小さくなります。ですから、プリズムを途中に含む場合の共役距離は、長い方が収差的には有利です。

内部全反射  
 空気−ガラス境界面に内側から臨界角以上の角度で入射する光線は、その偏光方向に関係なく100 %反射されます。臨界角は、次式で与えられ、

波長によって値が変わる屈折率に依存しています。ある波長で屈折率が √2=1.414以下になるとすると、臨界角は45゜を越えるので、直角プリズムの斜辺の面に45゜で入射する平行光は内部全反射(TIR)しません。入射角が臨界角より小さくなると、反射率は急速に低下します。

 BK7の屈折率は十分に大きく、内側から45゜で入射する可視から近赤外の波長の平行ビームを内部全反射(TIR)します。偏光が問題となる用途の場合、収束または発散(つまりコリメートされていない)ビームでは完全なTIRがおこらずに透過成分がかなり多くなることを留意する必要があります。(斜辺の)反射面が汚れている場合にもTIRが起こらなくなります。目視できないほどの淡い指紋が付いていても、全反射を妨げる要因になります。全反射用の直角プリズムを頻繁に動かす必要があるときや、収束または発散ビームを入射させるときには、斜辺の反射面にアルミか銀をコーティングしたものを使うことをお勧めします。コーティングを施したものでは、全ての内面入射角で僅かながら反射光のロスがありますが、臨界角というものはなくなります。




図 1:プリズムを用いた虚像の形成



図 2:プリズムを用いた実像の形成



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